生では負け知らず

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「虫の知らせ」とでも言うのでしょうか。
本日、ハチクロの試写会だったのですが、どうも、朝から胸騒ぎが。
別に映画に行くだけなのに、なんでだか妙な緊張感があったのです。
それが、どんぴしゃり!当たりましたよ。

今回、友達が「私はいけないから、miyukiちゃん、代わりに行ってくれない?」と、試写会のチケットを譲ってくれました。当初、仕事終わりギリギリでダッシュしても間に合うか間に合わないかの時間だったため、どうしようかと悩みましたが、せっかくのお話です。行けるのであれば、無理しても行きたいと思い、チケットを頂く事にしました。

今日は特に大きな更新もなく、のんびりと落ち着いた日だったので、15分早めに退社させてもらいました。17時45分に会社を出て、新大阪に着いたのが、18時05分。トイレをすませ、メルパルクへ向かいました。
会場前は長蛇の列。比較的若いお嬢さんが多かったように思います。制服姿の女子高生が結構いたなぁ。
18時20分ごろに会場に。映画を見るなら2階の前の方が観やすそうでしたが、そのあたりは人で埋まっていました。でも、よく見ると、、、なんか、おかしい。関係者が多すぎる。普通のカメラマンだけでなく、テレビカメラも入ってる。
・・・ん?ん??
これ、もしかして、、、。

大慌てで1階席に降り、1階のど真ん中あたりにポツリと空席があるのをみつけ、そこに座る事にしました。映画を見るには快適な場所ではないのですが、後ろを振り返ると、予感は確信に変わりました。
「来るね、これ、誰かが。」

18時30分。開演間際になっても暗転せずに、ステージにスポットライトが当たったままです。
すると、司会をつとめる大塚由美さん(fm osakaのパーソナリティーの方)が登場。
「今日、みなさまにはナイショにしていましたが、スペシャルゲストの方にお越しいただいてます!まず、主役、竹本祐太役、櫻井翔さん!!」
会場から大歓声に迎えられ、翔くんが登場。
白いジャケットにピンクのインナー、ページュのパンツで、胸元ではシルバーのペンダントトップがキラキラと反射していました。
髪が明るいオレンジっぽいブラウンになっていて、パーマが少し残ったくしゃっとした感じに「あー、もう、ホント、この人は絶対にカワイイよ。」と、うっとりと見入ってしまいました。生ビジュアルの不敗神話、更新中!!
次に登場したのが、伊勢谷くん。
背がすらりと高くて骨ばった骨格。翔くんの横に並ぶと、嵐一のゴリオくんである翔くんですら、柔らかい線に見えてしまうほどの男っぽさでした。薄いグレーっぽい色の長袖のTシャツに裾のところで切りっぱなしにしたジーンズに、変わった感じの黒のサンダルを履いていました。話し声がもの凄く低くて、それなのに響き渡るような聞き取りやすい声をされていたのが印象的でした。
最後に真っ白なワンピースに黒くて長いストレートヘアーをさらさらっと靡かせて、関めぐみちゃんが登場。役柄とは違い、はにかんだ表情をして、ゆっくり柔らかい喋り方をする女の子でした。顔が小さくて黒目が大きくてきりっとした顔立ちが本当に綺麗でした。

約15分ほど、司会者の大塚さんの質問に答える形でお話が始まりました。
まず、皆さんへの挨拶ということで、一言ずつ。
翔くん
「今日は、こんなに集まっていただき、ありがとうございます。この映画は青春なんですが、間違いなく、映画を撮ってる最中、この5人は青春まっただだ、、、まったか、、、まっただだ、、、真っ只中でした!!(噛みまくり)竹本くんの、まず間違いなく初恋なんですが、その初恋のウキウキさ。始まった15分くらいずっとニタニタしてるんですが、、、それを気持ち悪がらず、楽しんで見てください。」
伊勢谷くん
「外は暑いのに、中は涼しい!でも、今日、来てくれた人って、お金払ってくれてないんだよね〜。(翔:えっ?そこ重要??)いや、今日タダで見ても、でも次はお金払ってでも見に来ようと思える映画になったと思っています。5人の誰かに自分を重ねられると思うので、そうやって考えながら見てください。」
関ちゃん
「こんなにたくさんの方が来ていただけているとは知らず、ちょっとビックリしています。5人の仲良さが画面からいっぱい伝わってくると思いますから、それを感じてほしいです。」

みたいな話があったと思います(最後の挨拶と混じったかも・・・)

その後、見所は?と聞かれて伊勢谷くんが
「これから見るのに、見所を言っちゃったらダメでしょう!!でも、それだと困るんだよね(司会者の方を見てニヤリ)」
みたいなやり取りや、
「じゃあ、リーダーである櫻井さんに・・・」
と話を振られて
翔:「いや、オレ、主役なだけで、リーダーじゃないですから!」
伊:「そう、オレらの中では、『座長』と呼んでます」
司:「じゃあ、座長」
と、呼ばれて嬉しそうに笑ったり、誰がNGが一番多かったかで伊勢谷くんが
「間違いなく、オレ!だって、噛むもん!!でもね、座長(翔ちゃん)も噛むんだよ!!ほら、あの焼肉のシーン。座長が噛むから、俺も噛んで・・・」
「あー!!そうだ、オレ、めっちゃ長台詞だったから、噛んだ!!浜美裏商店街のなんちゃらさんが何とかでなんとかかんとか・・・ってくだり!!」
と、男二人が盛り上がる中、関ちゃんがほんわりと笑いながら横で聞いてました。

ハチクロのポスターは初めて5人が揃った日に撮ったものらしいですが、
翔:「もうね、このときからみんな仲良かったの。だから、すごい自然にこの雰囲気になってるの」
伊:「でもね、関ちゃんの顔がこわい」
関:「ウソだ!えっ!こわくないって!!」
伊:「これさ、みんなおんなじ口の形してるんだよね。後でさ、見てみて」
などの話もありました。

最後、シメの挨拶を座長より話してもらうことに。
「原作をご存知の方が一番心配されているのが、原作の雰囲気やトーンと映画が違ってしまわないかという事だと思うのですが、原作の温度やニオイ、空気を何一つ壊すことなく、映画に出来たと思っていますし、それを目指して5人で作ってきました。5人の青春がここに詰まっています。本当に、5人が1ヵ月半の撮影で仲良くやってきた結果だと思っています。それを楽しんで見てください。」

その後、マスコミ向けの撮影会が行われました。最初は並んで立っていただけですが、どんどんポーズが出てくるようになり、最後は3人が肩を組んでピースサイン。

撮影が終わると、会場に向かってゆっくりと手を振りながら、3人は去っていきました。
興奮の余韻覚めやらぬ中、会場は暗転し、いよいよ、「ハチクロ」スタートです。

ここから先はmoreで。まだ、映画が公開前ということでネタバレもあるので、、、
読みたい人のみ、どうぞ・・・。
↓もらったハチクロバッジとC1000。C1000は家に山ほどあるっちゅーねん!

もう、なんだろう、このぎゅーっと胸がいっぱいになる感覚は。
何一つ、ほんと、何一つ上手くいかない恋愛ばっかり。
なのに、誰もが嫌な人じゃないから、本当に切なくなる。
自分に振り向いてくれないのを知ってて、それでも恋する気持ちを諦めきれなかったり、好きな人を救うために、その人の恋を応援しちゃったり、背中を押したり、とにかく、ピュアに一生懸命なの。
その一生懸命さが全然、報われない。でも、それで憂鬱になるのではなく、好きな人がシアワセになるのなら、それをヨシとする潔さが、ギリギリのところでキュンとした痛みになるんだと思うのです。

漫画だとまだしも、これを実写にしたとき、「人間」のあざとさが、リアリティーを生まないのではないかと思いましたが、逆に、あの5人が演じたからこそ、実感として伝わってきました。

まず、竹本くんが「CGみたい!」と羽海野先生が絶賛したほど、竹本くんでした。
柔らかくって、優しくって、でも不器用でかわいくって、おかしいくらいに健康的。
スランプに陥って、描けなくなったはぐちゃんを見て、
「キミのために出来る事なんて、何もないことに気付いた・・・」
と自分の不甲斐なさと向き合いつつ、はぐちゃんの絵筆をこっそりと修理してあげるのです。
そして、自分じゃ、はぐちゃんを救えないからと、自転車をすっ飛ばして森田のもとに行くのです。
なんて、健気なんだ。邪気のない優しさ。子供のような心の持ち主で。
恋に夢中のときはキラキラ、悩みだしたらウルウル。
まるで子犬のような澄んだ目で一途にはぐちゃんを見つめる様は、まさに竹本くんでした。
最後のシーン、はぐちゃんに自分の思いを伝えるところの、あの、無邪気な顔は櫻井翔の一人勝ちだと思います。
敵わない。
もう、あんな顔して「好きだよ」とか言われると、こっちが照れて発狂しそうです。

そして、はぐちゃんがかわいい!
蒼井優ちゃんは実際は割りに背が高い方だと思うのですが、ちっちゃいはぐちゃんのイメージそのままに、画面の中では小動物でした。
声がとってもいいの。
「ありがと」
って、はにかみながら喋るときの声が、ちょっと舌っ足らずで。
それでも、大きな森田さんと渡り合うエネルギーを感じました。
才能で生きている女の子だということが一見にしてわかる、独特な世界観を持ったはぐちゃんがしっかりと伝わってきました。

森田と真山は、とにかくあのビジュアルがそのまんまです。
破天荒な森田、ニヒルな真山。でもそれだけじゃなく、それと全く反対のキャラも同時に持ち合わせていました。どこか優しさと繊細さが森田には感じられるし、真山は窮地に立つとどうしていいかわからずにオタオタとする。だからこそ人間らしくて、女の子を引き付ける魅力になるんじゃないかと。

でも、今回、本当に山田がすごくいいの。
共演者も絶賛する見所シーンが「山田の告白」。
真山におんぶされて、「すき、、、真山、好き、、、大好き」って、泣きながらずーっと言い続けるシーン。
でも、真山は「うん、、、うん、、、、ありがとう、、、、」と言うだけ。
それが、もの凄く痛い。
好き過ぎて、気持ちが溢れかえっているのに、受け止めてもらえない。
それでも、好きな気持ちが消せなくって、どうしようもなくって、山田がボロボロになってるところなのですが、、、
もう、涙が出るとか出ないとかじゃないんです。
とにかく、上手くいかない関係に、見てるこっちがツライんです。

原作はせつなくって、途中で挫折したのですが、映画では、ひとまず最後に話が落ち着きます。
だからこそ救いがあるのですが、一人で世界に入って見ていると、さらっと流せない心模様にしんみりしつつも、どこかで癒された気持ちもあります。
青春って時代こその、人を好きになる気持ちの爽やかさが全面に出ているからでしょうが、柔らかいあったかい感情をいっぱいにして会場を出ました。

この映画、台詞で使われている言葉が印象的なのに、とっても綺麗です。
最後のスピッツの音楽と嵐のエンディングテーマまで、ハチクロ色を壊さない、いい映画でした。
公開されたら、映画館にも見に行ってきます。