PRADOとUDON

今日はこの夏すっかり遊びそびれたeちゃんと、久しぶりに出かけました。
お互い、かに座生まれなんで、誕生日はとっくに過ぎているのですが、プレゼントを渡しそびれていたのと、色々と貸し借りしたいものもあったので、会うついでにどこかに出かけようという事になり、大阪市立美術館で行われている「PRADO美術館展」へ誘ってみました。
すると、eちゃん、誘う前からしっかり前売り券(それも、ルーブル美術館展とのセット券)を購入していたという用意周到っぷり。
私が美術館めぐりをしたいときに誘える相手というのは実はeちゃんが一番なのですが、さすがです。
読みにハズレなし。

その前に、「うどんが食べたい!!それも讃岐うどんが食べたい!」と言うと、その辺のグルメ雑誌よりもデータ量が豊富なeちゃんがはじき出したのが、大丸14階の「かな泉」。
かに雑炊セットを注文(うどんがメインじゃなくなっちゃったよ・・・)

さすがです。もう、間違いなく美味しかった。
コシが違うんですよね〜〜〜。

おなかがいっぱいになったところで、天王寺に移動。
天王寺って乗り換え以外で来たのは初めて。
北摂に住むと、梅田があるため、難波にもあまり行かないくらいなのですよ。
駅を降りてから天王寺公園に入り、そこから美術館に。
エントランスをくぐると、作品のタペストリーがどーんと天井から下がるという荘厳なお出迎えでした。
過去に1度スペインを旅行した際、PRADO美術館にもモチロン行きました。
そこの目玉とも言えるベラスケスの「ラス・メニーナス」やゴヤの「着衣のマハ」「裸のマハ」は日本に来ていないとのこと。
それでも、ベラスケス、ゴヤをはじめ、エル・グレコ、スルバラン、ルーベンス、ファン・ダイクなどの有名作品が所狭しと飾られていました。
思っていた以上に人が多かったのですが、結構ゆっくり見て回れたと思います。
81点の作品を1時間半くらい掛けて見ました。
印象的なのは「祈りと静寂の画家」と呼ばれるスルバランの「ボデゴン」
美術の教科書で1度は見たことがある作品だと思います。
間近で見ると、その構図のバランスの素晴らしさとか、陶器の質感とか、そういうところの技量もさることながら、配置が生み出す「陰影」や、その佇まいが導き出す「静寂」など、精神世界に訴えかける何かを感じるのです。
ただただ、そこに静かに存在する4つの陶器なのに、それを見ていると「禅」の境地に似た何かを感じるのです。
これが「祈りと静寂の画家」と呼ばれる由縁であると、肌で感じました。

その後、梅田に戻って、ナビオへ。
目的はUDONです。
今日の昼になんでウドンを食べたのか?
それは、単にこの映画のためです。
前に「かもめ食堂」を観たときもそうだったのですが、食べ物の映画を見ると、見ている途中に耐え難い空腹に襲われるのです。だから、先に食べたと。
席を指定してから、下の階に降りて、まずはお茶を。
先ほどの美術館で、足がくたくたに疲れていたの。テクテクあるくのじゃなく、ゆっくり歩きながら立ち止まって作品を見る動きというのは、足への負担が大きいようです。
カフェテラスクレールで、休憩。
新阪急ホテルパティシェの手作りケーキがウリなだけあって、さすがです。私はマンゴとマンゴプリンのケーキを注文。

疲れた時の甘いものって、ほんと、おいしいよね〜〜。

さて、そのUDONですが、、、
ネタバレっぽいかも。
以下、moreで。

めためたオモシロかったです!!!
個人的なツボとしては「サマータイムマシンブルース」のズッコケ3人組がそのまま出ていたり(+真木ちゃんのときもあり)、ギンギンが登場したり、ヨーロッパ企画の2人が出てたり、、、とにかく、「STMB」のメンバーがいっぱい出てたのですよ。
こんなことなら、上野樹里ちゃんも、瑛太くんも出ればよかったのに、、、
あっ!近藤慶ならぬ、小泉孝太郎くんも出てたよ!ナンちゃんとか、松本明子も出てたよ。

お話もとってもよくって、ストレートに心に響きました。
ブームを仕掛けて、そのブームがもたらしたいい影響も悪い影響も、そのブームの終焉も、全てを描ききっていたんじゃないかな。

終盤、不器用でウドンを打つしか出来ない無愛想なお父さんが教室でウドンをすする子供たちを見て、ニッコリと笑うシーンで泣きそうになりました。
「人を笑わすなんて簡単なことさ。ウマイうどんを食べれば笑うだろう。」
あー、単純だけど、そうなんだ。
美味しいものって、笑えるモンね。

しかし、、、
日本のソウルフードって、かもめ食堂では「おにぎり」だったり、ここではウドンだったり。
つまりは炭水化物なんやね。

で、私。
結局この映画を見終わった後、やっぱりガマンができずに、一人でウドンを食べに行きました。
それも、普通の大阪ウドンを。
出汁が非常に飲みたくなったの。カツオ昆布の美味しいお出汁が。
(映画はいりこ出汁だったんだけどさぁ〜〜)
讃岐ウドンも美味しいんだけど、私が小さい頃から慣れ親しんで食べているのは、柔らかめで優しい歯ごたえのウドンなのですよ。
いつもの「花卯」でゆば玉ウドンを食べてから、帰ってきました。
ネギと七味をたっぷりといれて。
「花卯」って「美々卯」の姉妹店なんだって。そりゃ、ウマイやね。

私が海外に行って帰って来ると、無性に食べたくなるのが、ウドンとワサビ醤油味の丼です。
私のソウルフードも間違いなく、炭水化物です。