ブダペスト〜ウィーン〜プラハ、中欧8日間 その3

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■4/7 オーストリア・ウィーン
本日は1日自由行動。とってもいいお天気です。
本当はお隣のスロヴァキアの首都ブラチスラバに行く予定もあったのですが、せっかくウィーンにいるんだから、ウィーンを楽しもうということになりまして。

予定としては、王宮の中でも旧王宮の3つの博物館をめぐり、そのあと昼食を採って、美術史博物館に。そこでは絵画と共にカフェも楽しみたい。そして、夕方からゆっくりとお買い物をしながら、ホテルに戻ると。
夕食はホテルで持ってきた日本食と、買い足したお惣菜で済ませよう。
結構、ゆっくりしたスケジュールですが、オカンがそろそろ疲れていまして、これくらいの予定でもこなせるかどうか、、、。

朝、久しぶりにゆっくりした時間を過ごし、9時半にホテルを出発しました。
ホテルはウィーンの中心から徒歩10分かからないという立地だったので、今日は全て徒歩での移動です。
ウィーンの街の信号は、人間用と自転車用とが併記されていて、おもしろいですね。

市立公園の中を通り抜け、まだ開店準備中の商店街をブラブラと歩きながら、シュテファン寺院を通り抜け、王宮を目指していくと、商店街の奥にどどーんと、ミヒャエル門が見えてきます。

王宮の博物館では、
・銀器博物館(王宮でかつて使われていた銀器を中心とした様々な食器を展示)
・シシィ・ミュージアム(エリザベートの記念博物館)
・カイザーアパートメンツ(皇帝、フランツヨーゼフ1世の部屋の数々)
を見ることができます。
チケット代金には日本語のイヤホンガイドの使用料も含まれているので、早速借りて、見て回りました。
これが、なんともまぁ、面白い。
そしてびっくりするくらい、重たい。
聞いて回りたいんだけど、その機材の重さに掛けている首が疲れる。それが3か所もあるもんだから、肩がガッツリ凝ってしまった。

写真に収めることができなかったのが残念ですが、銀器の見た目の素晴らしさと、それにまつわるエピソードの色々は、本当に感動的でした。
中国の陶器を輸入して、それをヨーロッパでの使用状況に合わせるため、銀で足をつけたり淵を装飾するなんていう、凝ったものもありました。

シシィミュージアムでは、エリザベートの美貌と苦悩にまつわる生涯を追っていく内容になっており、各セレモニーで着た衣装のレプリカや装飾品といった、宮廷人の華やかな生活を感じさせるものから、晩年、喪服しか身につけなくなり、死にとらわれ始めた妃の疲れた心情を綴った詩集まで、華やかな生活とそれに満たされず精神のバランスを崩し、孤独に苛まれる内容がわかりやすくゾーン分けして展示されていました。

そんなシシィを愛してやまなかった、堅物で生真面目な皇帝、フランツ・ヨーゼフ1世。
その皇帝の執務室や寝室などをはじめ、皇帝やその家族にまつわる部屋を開放しているのがカイザーアパートメンツです。
精神的に追い詰められ、一所に留まることができず、旅の生活を続ける妻を忘れることのないよう、若くて美しい妻の肖像画を自分の部屋に飾り、小さな部屋にポツンと置かれてた質素な鉄のベッドで眠っていたとのこと。
なんとなく、不器用な男性であったことがうかがえます。

全てを見て回ると、11時半になっていました。
オカンのたっての要望で、日本食を食べに、いったんケルントナーシュトラーセに戻りました。
添乗員さんも言ってましたが、日本人のオリーブオイルの許容量って、3日くらいで越えてしまうそうで、そういうときは無理せずに日本食や中華を食べるとお腹が落ち着くとか。
別に二人ともお腹を壊しているわけではなかったのですが、やっぱりこっちの食事は口に合わないってのもあるわけです。

幕の内弁当とお味噌汁、お漬物なんかをほおばり、抹茶アイスまでペロリといただいて、体力補給。
午後はまず、美術史美術館です。
再び王宮まで戻り、王宮公園のモーツアルトの像の前を通り抜け

ウィーンの環状道路(リング)を渡ると目の前です。

ここでも、チケットに日本語イヤホンガイドが含まれているので、借りたのですが、さっきの王宮のものより、またさらに大きい。
中の大階段にはクリムトが手掛けた装飾があります。

なんとまぁ、ゴージャスな空間です。

2時間をかけてゆっくりと館内を見て回り、疲れたので一休み。
美術史博物館には王室ご用達カフェの一つ、ゲルストナーの支店が入っています。

大概にしてヨーロッパのケーキは甘いのですが、ご多分にもれず、ここのケーキも甘かったです。
でも、疲れた体にはその甘さが嬉しい・・・。
しかし、それよりも何よりも、このメランジェっていうコーヒーがもんのすごい、ウマイ。
ハンガリーで飲んだメランジェもそうですが、中欧は本当にコーヒーがおいしくって。
毎日、朝ごはんで3杯も飲んでました。

夕方4時。ホテルに向かいつつ、お買い物をすることにしました。
昨日見たオーケストラの思い出に、オーケストラモチーフの銅板の飾りや、チョコレート、ウェハース、なんだかんだとお買い物をし、最後は夕飯に、NordSeeでサーモンサンドとタマゴ・エビサンドを買って、ホテルに戻りました。
NordSeeは初めてヨーロッパを旅行したときも、何度も利用したお店でした。
なんか、ちょっと懐かしくて、嬉しかった・・・。

ヨーロッパのホテルで部屋にポットが付いているところは多くありません。
ウィーンのホテルは幸運にもあったので、春雨ヌードルやお湯を入れて作るおむすび、佃煮といった日本から持ってきた食糧と買ってきたサンドイッチで、それなりに満たされた食事となりました。

■4/8 オーストリア・ウィーン〜チェコ・チェスキークルムロフ、プラハ
朝、8時半、チェコに向けて出発。
今日は合計7時間近くをバスですごすことになります。
ウィーンの森を抜け、穀倉地帯を進み、木々の質がなんとなく変わってきたなぁ、、、と思う頃、チェコに入国しました。
ここも国境での検問やチェックなどは何もなく、バスはするっと”かつての入国審査所”をすり抜けて行きました。

12時になろうかという頃、道の先にかわいい村が見えてきました。

これが、今から向かう、世界遺産チェスキークルムロフ。14世紀から時が止まった街です。
モルダウ川の流れに守られるように、こっそりひっそりたたずんだ街です。

城壁をくぐり、街に入ります。
それにしても、いい天気だ!!

街は川の蛇行に合わせるかのように、湾曲して成り立っています。

写真ではわかりにくいのですが、家の外壁はフレスコ画です。
彫刻のように見せたり、窓のように見せたりしたものもありますが、全て、絵を描いているのです。その昔、お金がなかったために、そうやってだまし絵のように、家の外壁に絵を描くことが主流になったそうです。

高台にあがってくると、街の様子が一望できます。

城のほうからみると、モルダウ川の側に街が出来上がっている様子がよくわかります。

しかし、いい天気だなぁ・・・。
この街は小さくて、それでも手入れがきちんとされていて、きれいでかわいくて。
とっても居心地が良かったです。
お昼御飯に食べたマス料理もおいしかったしなぁ。

そこからまたバスで移動すること、4時間。プラハに到着。
プラハの街中は大渋滞。
オバマ大統領がやってきているとかで、街のあちこちが封鎖されているそう。

渋滞で進まないため、バスの中から街のあちこちを写真に納めました。
これは、プラハ駅。

チェコの夕飯は、本当に食べずらいものでした。
クネードリキという蒸しパンもどきに、ソースをからめ取って食べるのですが、そのためにソースをふくめ、料理の全ての味が濃い。
ラーメンにのっかったチャーシュー2枚程度のゆでた豚肉にとびきり塩辛い茶色いソースをかけたものに、ザウワークラフトを発酵させてニオイもさることながら、味も強烈にすっぱくなったドロドロの物体が夕飯でした。
正直、殆ど口をつけることができずに終わっていきました。
最後のデザートも、バナナ1本まるごとをチョコがけしたもの。
ビールはさすがにおいしかったものの、お腹にいれた感じがなにもないままの夕飯となりました。

ホテルに向かう道の途中で、市民会館がライトアップされているのが見えました。

こうやって見ると、美しいのですが、プラハの街のなかはなんだかちょっと、物騒な感じでした。
観光都市にしては珍しいくらいにゴミがいっぱいで、あちこち落書きだらけ。
なんだかちょっと、残念。

プラハのホテルにはポットではないですが、エスプレッソマシーンが付いていました。
これを利用すればお湯を湧かせそう。
プラハでは食が期待できないことがなんとなくわかったので、翌日、まだ残ってる日本食を全て食いつくして帰ることにしました。